神奈川県横浜市のギャンブル依存回復施設・ワンデーポートは6月30日、大阪府豊中市の「大阪大学」で、「ギャンブル等依存問題セミナーin大阪」を開催。依存問題に悩む当事者や支援者など、61人が参加した。共依存を研究している大阪大学大学院文学研究科の講師・小西真理子さんが基調講演し、「家族などの依存症者を助けることで、その人の依存症を促進させてしまう関係性が『共依存』。共依存関係が当事者の精神的苦痛を治療しているプラスの面もある」と述べた。また、ワンデーポートの稲村厚理事長、小西さん、依存問題の相談者をサポートする浦和まはろ相談室の高澤和彦代表がパネルディスカッション。稲村理事長は「ギャンブル依存の問題点とは、経済的な問題を中心とした生活問題だ」とした上で「依存症対策として捉えるのではなく、借金の解消など、生活不安への対策が必要」との考えを示した。一方、高澤代表は「ギャンブル依存は結果。その原因を取り除かなければ、問題の解決にはならず、家族歴、生活歴などを丁寧に振り返ることが大切」と主張した。